名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

【平成!!】オススメ本一文紹介【その2】

平成ももうすぐ終わってしまうのでここに部員からのオススメ本一文紹介を置かせていただきます。

 

 

 

【肥玉くんのオススメ本】・・・共に読みましょう

カラマーゾフの兄弟』フョードル・ミハイロヴィッチドストエフスキー

 ドストエフスキー最後にして最大の長編だが最高の作品なのでいきなりこれから読んでもいいと思う。

百年の孤独ガブリエル・ガルシア・マルケス

「大学生になったら洋書を読もう」という張り紙があるが「大学生になったら『百年の孤独』を読もう」の間違えである。

薔薇の名前ウンベルト・エーコ

 中世キリスト教世界と写本を題材とした傑作だが、そろそろ文庫化して欲しい。

Self-Reference ENGINE円城塔

 宇宙をありのままに淡々と描写することがリリスムを生み出す。

『汝はTなり トルストイ異聞』ヴィクトル・ペレ―ヴィン

 トルストイは無抵抗流武術を操り、ドストエフスキーが斧を振り回す本書の作者ペレ―ヴィンはフィクションについてのフィクションを描く専門家であり現代ロシア文学狂人界の双璧(もう一人はソローキンだが、私はソローキンよりもペレ―ヴィンの方が好きだ。なぜならソローキンは現代的なエンタメが書けないから)だ。

『戦争の法』佐藤亜紀

 イワズモガナ

『世界終末戦争』マリオ=バルガス=ジョサ

 少女終末旅行ではない。

美徳のよろめき三島由紀夫

 三島が肩の力を抜いて書いた作品であり非常に読みやすく、三島特有の晦渋な文章や筋書きの劇的さに敬遠してしまう人でもすらすら読めるはずだ。

重力の虹トマス・ピンチョン

 「大学生になったらピンチョンを読もう」とは言わないし、ピンチョンを執拗に薦めてくるイキリ文学青年は嫌いだが、この難解で重厚そして猥雑な混沌の書物に触れることには少なからずの(文学的なだけでなく人生としての)意味があるだろう。

 

 

 

 

【星雪ちなつのオススメ本】・・・人様に迷惑をかける無分別な生殖である所の花粉

虐殺器官伊藤計劃

 言語と意識、そして世界について描かれた小説で現代日本SFを読んで見たいと思ったらまずこの本を手に取ってみるといいです。

『クロニスタ戦争人類学者』柴田勝家

 もしかすると現代日本SFで一番小説が上手いのは柴田勝家かもしれないですし、見た目が一番インパクトあるのは間違いなく柴田勝家公です。(念のためですが柴田勝家という作家が今の日本にはいます。戦国武将の方ではないです。めっちゃ似てますけど)

ある島の可能性』ミシェル・ウェルベック

人権については、僕はもうあきらかに、どうでもいいと思っている。まぁ自分のペニスの権利にぎりぎり興味が持てる程度だ」というような捻くれた一文こそがウェルベックの魅力だと思います。

『ミーチャ・ベリャーエフの子狐たち』仁木稔

 虚構や陰謀に嘘と詐欺が大ヒットしているこのご時世だからこそ、本書を読むべきでしょう。

『完璧な夏の日』ラヴィ・ティドハー

 ガワは第二次世界大戦に能力者がいたらというワクワクするような伝奇物の作品なので、ナカは物凄くエモエモノエモでして、どちらも大好物です。

ドラキュラ紀元シリーズ〉キム・ニューマン

 ヴァン・ヘルシング教授がドラキュラ伯爵に敗北した世界を舞台に現実と創作の垣根を超えて様々な登場人物が活躍するシリーズで、全3巻を一気読みしてしまうほどおもしろいです。

帝都物語シリーズ〉荒俣宏

 明治維新から20世紀末までの帝都東京を舞台に、帝都を破壊しようとする魔人加藤保憲とそれを防ごうとする数多の人々、そして帝都に鎮座する守護神兼怨霊である平将門の闘いを描いた一大伝奇絵巻です。

『邪神帝国』朝松健

 ナチス×クトゥルフ×魔術という一部の好事家中学生の少年たちがテクノブレイクしてしまいかねない伝奇怪奇作品です。

 

 

 

【デイル・ド・ナ・ココタマスのオススメ映画】・・・気軽に部室見学しに来てね

『続・夕焼のガンマン』セルジオ・レオーネ

 荒野に生きる若かりしイーストウッドがあまりにもかっこよく、銃を構える今は亡きリー・ヴァン・クリーフが厨二心を擽り、イーライ・ウォラックがやはり薄汚いマカロニ・ウェスタンの傑作。

ブラックスワンダーレン・アロノフスキー

 あまりにも完成度が高すぎる。だってパーフェクト・ブルーだし

『エル・トポ』アレハンドロ・ホドロフスキー

 今もなお作品を生み出し続けるカルト映画監督ホドロフスキーの代表作でウェスタンを題材としたマジもんの傑作オカルト映画!

ノスタルジア』アレハンドロ・タルコフスキー

 この世で最も美しいセカイの救済のお話。

『ダーク・シティ』アレックス・プロヤス

 マドマギ叛逆の物語やうる星やつらの映画みたいな話なのでそれらが好きな人は見ると楽しめます。

『マン・オブ・スティール』ザック・スナイダ

 アベンジャーズに代表されるマーベル作品に比べて色々と悪戦苦闘を繰り返しながらも『アクアマン』とかいう超ド級の最強映画を生み出すに至ったマーベル・ユニバースの第一作で、マーベル映画特有のドラゴンボールばりのド派手なアクションシーンだけでなく序盤にスーパーマンが正体不明の未確認生命体として扱われるところ(ディスカバリーチャンネルの宇宙人番組みたいな描写がされる)など魅力的なシーンが多いです。

ファイトクラブデヴィッド・フィンチャー

 ファイトクラブについて口にしてはならない!!!!!!!!!!!!

ザ・レイド』ギャレス・エヴァンズ

 インドネシア伝統武術シラットの使い手がアサクリのような動きをしながら、主人公たちを倒せば家賃がタダになるので襲ってくるマンションの住民たちをボコボコにする爽快アクション映画で続編に日本人俳優も出演する『ザ・レイドGOKUDO』や『スカイライン-奪還-があります。

仁義なき戦いシリーズ〉中島貞夫監督・笠原和夫脚本

 一時期ずっと繰り返して見てたよ。

〈プリパラシリーズ〉

 プリパラはSF。ガァルマゲはℒℴνℯサイリウム・チェーンジ!!!!!!!

(プリパラロンパという二次創作が信じられない程出来がよかった)