名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

ドラゴンvs不死身の妖婆

この日はSFセミナーへ向かっていたので書けなかったのです。

1937年、日本軍占領下の台湾。ミギマという日本軍人が切腹をした。彼はリン・メイ・ソウという男に捕虜を逃がされ、その責任を取ったのだ。残されたミギマの3人の息子はリン・メイ・ソウへの復讐を決意する。3兄弟は妖婆のもとで修業を受け、復讐に備えた。
時は流れ、戦争は終わった。リン・メイ・ソウは隠居し、幸せな家庭を築いていた。タクシー運転手の息子ハウ(ジミー・ウォング)は喧嘩っ早く、よく揉め事を起こしていたが。そんな中、妖婆の修業を終えたミギマの3人の息子が復讐を果たすため台湾へと向かっていた・・・
何なんだこの映画は。まず冒頭のミギマの切腹。妻と子供たちの前で一人の男が腹をグサッと刺すと、ドーン!という派手な効果音とともに妙にファンキーな音楽が流れ始める、そして次には荒野での妖婆の修行シーンが続き、さらには成長した3兄弟が空手着姿で「ウォリャー!」と豪快に跳び蹴りしながら、画面中を跳びまわる。これがこの映画の始まりだ。
しかしこんなのはまだまだ序の口である。この後にも名(迷?)シーンや迷(名?)ゼリフがたくさんある。いくつか例をあげよう。妖婆が「技を教える」と言いながら棒で3兄弟をブッ叩くシーン、3兄弟の長男倉田保昭さんの「幸せな親父やで(日本語なのに台湾人の吹き替え)」というセリフなどなど。特に3兄弟と妖婆の日本語は凄い。字幕がないとわからない、日本語なのに!
あげればキリがないほどツッコミどころが多く、何回見てもおもしろい。素晴らしい映画だ。DVD版は絶版らしい(だから写真が載せれなかった)。だが部室にある、見よう!
今調べたのだがこの映画の原題は「英雄本色」、"本当の英雄"と言う意味らしい。ジミーさんは本当の英雄だから悪を倒すためならどんなことでもするんですねわかります。
(ワタナベ)