名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

2012-01-01から1年間の記事一覧

かまいたちの娘は毒舌がキレキレです(木戸実験)

かまいたちの娘は毒舌がキレキレです (スマッシュ文庫)作者: 木戸実験,かにたまころっけ出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2012/08/18メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (4件) を見る 想像してたより面白かった。 確かに作中での設定の説明…

『粘膜蜥蜴』(飴村行)

粘膜蜥蜴 (角川ホラー文庫)作者: 飴村行出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2009/08/22メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 79回この商品を含むブログ (48件) を見る本書は飴村行の粘膜シリーズの第二作目である。異形の存在を前作『粘膜人間』で登場した河童…

『暗号少女が解読できない』(新保静波)

暗号少女が解読できない (スーパーダッシュ文庫)作者: 新保静波,ぐらしおん出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/10/25メディア: 文庫 クリック: 38回この商品を含むブログ (16件) を見る あらすじ 転校早々、自己紹介で大失敗をし、クラスで孤立してしまっ…

[活動報告]例会 短編読書会は『あなたの人生の物語』から「七十二文字」を。あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/09/30メディア: 文庫購入: 40人 クリック:…

『憂鬱なヴィランズ』(カミツキレイニー)

憂鬱なヴィランズ (ガガガ文庫)作者: カミツキレイニー,キムラダイスケ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2012/08/21メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (12件) を見る先月に読書会で用いた『こうして彼は屋上を燃やすことにした』と…

高い城の男(フィリップ・K・ディック)感想

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明(ポジトロン),浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1984/07/31メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 230回この商品を含むブログ (134件) を見る本書は第二次世界大戦が枢軸国側…

11/7例会

今週は続けて取り上げている短編集『あなたの人生の物語』の表題作を短編読書会として用いました。あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/09/30メディア: 文…

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明,浅倉久志出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1977/03/01メディア: 文庫購入: 70人 クリック: 769回この商品を含むブログ (443件) を見る地球が大戦によっ…

10/31例会

遅くなってすみません。先週の例会報告です。・短編読書会 『あなたの人生の物語』から「ゼロで割る」を用いました。あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/0…

最後から二番目の真実(フィリップ・K・ディック)感想

最後から二番目の真実 (創元SF文庫)作者: フィリップ・K.ディック,Pilip K. Dick,佐藤龍雄出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2007/05メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 12回この商品を含むブログ (40件) を見る「短編集ばっかで感想とか調子こいてんじゃ…

第十五回文学フリマに参加します

11月18日に東京であるらしいです。文フリについての詳しいことは http://bunfree.net/ を見てくださいな。 で、一応うちの宣伝をしておくと、配置としてはオ-10 「名古屋大学SF研究会」の名前で登録してあります。 頒布物はうちで出している会誌PiTの既刊「…

『シップブレイカー』(パオロ・バチガルピ)

シップブレイカー (ハヤカワ文庫SF)作者: パオロ・バチガルピ,鈴木康士,田中一江出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/08/23メディア: 文庫 クリック: 26回この商品を含むブログ (26件) を見る昨年の『ねじまき少女』、『第六ポンプ』でSF界の話題となった…

『スワロウテイル序章/人工処女受胎』(籘真千歳)

スワロウテイル序章/人工処女受胎 (ハヤカワ文庫JA)作者: 籘真千歳出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2012/09/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 27回この商品を含むブログ (18件) を見る揚羽chan可愛い!僕が本当に言いたいことはそれだけなのですが、な…

2012/10/25 例会

引き続き、「あなたの人生の物語」から「理解」を短編読書会に用いました。あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/09/30メディア: 文庫購入: 40人 クリック: …

しあわせの理由(グレッグ・イーガン)感想2

しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/07/01メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 266回この商品を含むブログ (200件) を見る今週は「しあわせの理由」から「移相夢」についての感…

天才をどう描くか?

ネタがないので今日の話題になった、天才をどう描くかについて書いてみるよ。ただし、芸術面とかではなく、頭の出来が良い的な意味での天才で。 天才の定義についてはwikiでも見といて下さい(投げやり 天才とは多くの作品の場合、聞いた質問に対してまるでPC…

「姑獲鳥の夏」(京極夏彦)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)作者: 京極夏彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 1998/09/14メディア: 文庫購入: 13人 クリック: 282回この商品を含むブログ (435件) を見る京極夏彦という名前は前から聞いたことはあったけど、読んだことはなかったので読み…

「さくら荘のペットな彼女8」(鴨志田一)

ネタバレ全開なので気になる人は回避推奨。さくら荘のペットな彼女8 (電撃文庫)作者: 鴨志田一,溝口ケージ出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2012/10/10メディア: 文庫 クリック: 69回この商品を含むブログ (20件) を見る ななみんがふら…

長編読書会『こうして彼は屋上を燃やすことにした』カミツキレイニー

こうして彼は屋上を燃やすことにした (ガガガ文庫)作者: カミツキレイニー,文倉十出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/05/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 256回この商品を含むブログ (44件) を見る「たまにはラノベを」ってことで始まった今回の読書…

「しあわせの理由」(グレッグ・イーガン)感想

しあわせの理由 (ハヤカワ文庫SF)作者: グレッグイーガン,Greg Egan,山岸真出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2003/07/01メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 266回この商品を含むブログ (200件) を見る本作はグレッグ・イーガンの短編集である。昔順列都市…

X-files

火曜日担当になりました鍋です。最近X-filesをシーズン1から見始めたので今回はそれについて書きます。 Episode1-15 ラザロ 銀行強盗の密告情報を得たスカリーは元同僚のウィリスとともに銀行に張り込む。銀行強盗のデュプリは密告通りにやってくるが、スカ…

小市民シリーズを読んで

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)作者: 米澤穂信出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2004/12/18メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 414回この商品を含むブログ (658件) を見る小市民シリーズというのは、米澤穂信の「春期限定いちごタルト事件」か…

新刊会報 PiT Vol.9及び10のお知らせ

PiT vol.9 ガガガ文庫特集本ガガガ文庫に愛を注ぎ続けるラノベ班班長の提案で作られたガガガ文庫特集。 未だ大手レーベルと比べて知名度が高いとはいえない、それゆえに多くの良作が人の目に触れず埋もれてしまっているガガガ文庫。誰か一人でもこの会報でガ…

どうも、なんだか日替わりでブログを更新する時期がやってきたみたいなのでよろしくお願いします。金曜担当の葛宮です。 前回(昨日?)ねつ君が京フェスの参加レポを書いてたので僕は京フェスについて書かなくていい気がします。いや、僕はほら……本格ラノベ…

京フェス参加報告

ブログ更新木曜担当となってしまいましたねつと言うものです。以後よろしくです。更新日時が金曜になってるのは気のせいです。 水曜の記事にも書かれていた通り、10月6日に京フェスに参加してきました。その内容について私の視点から軽く書いてみようと思い…

20121010例会

今期から曜日毎に誰かが何か書きます。 水曜は例会をしてるので、そのことについて書こうと思います。・短編読書会 「あなたの人生の物語(テッド・チャン)」より「バビロンの塔」 技術革新と神を信じることの両者について考えさせる作品。ラストから感じられ…

リプレイを読もう そのいち・前提編

普通の生活を送っていれば関わり合いになることの少ないであろうTRPGの「リプレイ」と呼ばれる書籍。今回はそれの話です。 とは言え大半の普通の人はそもそもTRPGなんて知らないわけでして。いきなり「リプレイ面白いよ、読もうぜ!」なんて言っても「なにそ…

コミケお疲れ様でした。 初めてコミケに行ったのですが、人ごみと暑さでダウン寸前でした。もし次行く機会があればちゃんと下調べしてからにしようと心に誓って。 京大SF研の皆様には感謝しております。はい。

会報PiT vol.8できた!

いや、まあタイトルの通りです。はい。 表紙はこんな感じ。 PiT vol.8では「日本ホラー小説大賞全レビュー」特集なんぞやっております。 「夏だし、ホラーもいいかも」なんて思う方は、夏コミにて京都大学SF研究会さん(三日目/12日(日曜日)の東 O−56 …

ライトノベルフェアinBOOKSフロンテ

※この日記はフィクションですが、ライトノベルフェアは本当です。 「今年も生協書籍部の一番暑い日がやってきた。すなわち在庫全品15%OFFデーだ」 そう吠えてBOOKSフロンテに向かった会員が、部室に戻ってくるなり目を血走らせて言い放つ。 「ラノベフェアが…