名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

トライガンマキシマム N-5,6

トライガンマキシマム N-5 (ヤングキングコミックスNEO)

トライガンマキシマム N-5 (ヤングキングコミックスNEO)

トライガンマキシマム N-6 (ヤングキングコミックスNEO)

トライガンマキシマム N-6 (ヤングキングコミックスNEO)

 旧版トライガンマキシマムの9〜12巻が収録されています。ここで重要なのがN-5において9巻と10巻が一冊になっているという点です。この巻はまさしくウルフウッドに焦点が当たった巻であり、彼との別れの巻でもあります。ここの巻の密度は相当高くなっています。ウルフウッドVSリヴィオ・ザ・ダブルファング、ウルフウッドVSラズロ・ザ・TRIP OF DEATH、さらにはウルフウッドの死となっています。ウルフウッドとリヴィオの関係とか今まで散々ミスレィーディングを仕掛けてきたトリップオブデスの正体が明かされるとか、今まで読んできた人ならワクワクするに違いない。それにヴァッシュ・ザ・スタンピードの盟友であり、最高のパートナーだったニコラス・D・ウルフウッドが死ぬことを誰が予想したであろうか、きっと誰もがすべてが終わった後に笑いあう二人を予想していたに違いない。というわけで滅茶苦茶泣ける。初めて読んだときには気持ち悪いくらい泣いた。
 N-5の方に感想が集中してしまうが、もちろんN-6の方も良い。こっからの話の密度は高い。ヴァッシュVSナイヴズはあるし、さらには魔人レガートブルーサマーズが復活する。このあたりで鉄糸で砂蟲を切り裂くというヘルシングを意識したようなシーンが出てくる。ヘルシングのあとがきまんがでもヴァッシュが登場したりしているのでお遊びだろう。
 あとがきまんが「バレット・ダンス・サルーン」も佳境に入る。主要なキャラは全員揃うし、宇宙船が落ちてきたりで、どうまとめるのだろうか?今回はカバーをはずすとちょっとしたおまけがあるのではずしてみるべき。カラーページが無さ過ぎてがっかり。(toshi)