名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

新入生原稿の書き方

原稿の決まり

本題に入る前に、原稿の規定を明示しておく。


目的:自己紹介の延長
内容:自分が今まで触れてきたフィクションの中で面白かったもの(複数可)を紹介する

長さ:500字以上


つまり1冊を掘り下げてもいいし、5冊くらいを手軽に紹介するのもいい。会誌の半ページが500字程度であるため、見栄えからしてもそれくらいは書いて欲しい。長くなる分には全く構わない。
複数冊紹介するのであれば、「高校のとき読んで面白かったやつ」「好きな作家○○をセレクトしてみた」などタイトルを決めると書きやすいし、読む側も面白い。なおシリーズものは1作品としてカウントするため注意。

手順

  1. 取り上げる作品を決める
  2. nagoya.u.sfa[at]gmail.comに連絡
  3. 原稿を書く
  4. nagoya.u.sfa[at]gmail.comに送付
  5. たまに送り返されてくるので推敲する

書き方手順

  1. 自分なりにあらすじをまとめる
  2. 自分の感じた面白ポイント、見どころを挙げる
  3. 見直す

以上。

1の注意点。アマゾン・カバー裏等のあらすじは参照するに留め、あくまで自分の力でまとめる。なぜならそうすることによって、作品の理解をより深めることができるからだ。またあらすじの中でも重視したい部分に分量を割けば、見どころをスムーズに述べることができる。

2の注意点。その作品の面白さや良さを挙げる際、具体的に述べて欲しい。例えば「主人公のキャラが良い」とだけ書かれても読者は困ってしまう。「日常ではのほほんとしていて昼行燈、だが友人の危機には敢然と立ち向かう。この主人公の性格は王道だが素晴らしい」くらいは書くこと。


批評家としても活躍したアメリカの作家ジョン・アップダイクは、「批評における5つのルール」を述べている。

  1. 作者の目的を理解しようと努める
  2. 作品の雰囲気を伝えるため、引用を行う
  3. 作品解釈は引用とともに行う
  4. あらすじ要約でオチまでバラさない
  5. 不満な点があるなら、それが満たされている作品を挙げる

これを念頭に置いておくと良いかもしれない。


気を付けること

  1. 読む人のことを考える
    1. 分かりやすい文章を心掛ける
    2. 未読者の読む気を引き出すことを目指す
      1. 「お薦めしてた本面白かったよー」など言ったり言われたりすると読書サークルめいた活動が可能に
  1. 編集する人のことを考える
    1. 送付ファイルはdocではなくtxt(Wordではなくメモ帳を使う)
    2. 縦書きのとき横に倒れる半角英数字・カナは極力使わない
    3. 英単語一語であれば全角、二語以上なら半角。「Word」と「Microsoft Word」
    4. 「!」と「?」の後にはスペース
    5. 三点リーダ「…」、ダッシュ「―」は二回重ねる