名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

屋敷女

屋敷女 アンレイテッド版 [DVD]

屋敷女 アンレイテッド版 [DVD]

07年に製作されたフランスのホラー映画。交通事故で夫を亡くした妊婦・サラの元に、出産を間近に控えたクリスマス・イブの夜、見知らぬ黒ずくめの女が訪ねて来る。

一人孤独に出産に備える可哀相な主人公が、正体も目的も不明な女に追い詰められていく様子は、理不尽かつ恐怖を感じられます。最大のウリと思われる残虐表現は、そうした状況故の恐怖感を取り払えば全体的に割とマイルドですが、ラストシーンのアニメ版「スクールデイズ」を髣髴とさせる解剖ショーは別格です。レンタル版では露骨に修正されているので、是非アンレイテッド版をお勧めします。

もう一つの注目点は、二人以外の登場人物のザコ具合。勝手にのこのこやって来てはろくに抵抗もせずに殺られます。話の展開にほとんど奉仕せず、家中死体がゴロゴロ転がっているのに警戒心が薄いわ、無駄にゾンビ化するわで完全にグロ要員です。

ともあれ、本来は間違ってもクリスマス・イブの夜なんかに見るべきではない作品でした。(tan)