名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

バオー来訪者(荒木 飛呂彦)

バオー来訪者 1 (ジャンプコミックス)

バオー来訪者 1 (ジャンプコミックス)

バオー来訪者 (2)

バオー来訪者 (2)

謎の組織ドレスが創り出した寄生生物・バオー。橋沢育朗に寄生して逃亡したバオーに、ドレスの刺客たちが次々と襲いかかる。窮地に陥る育郎。その時、育朗の中に眠っていた無敵の生命・バオーが目覚める・・・
寄生生物の力で変身能力を手に入れた青年の物語。主人公がはじめ自分の能力に気付かず、物語が進んでいくにつれて自分の能力が明らかになっていくという流れが、短い話ながらもうまくまとめられていると思った。バオーについての説明に、バオーは成長すると宿主の体から出ていってしまうとあったので、最後は育郎の体からバオーが出ていくというちょっとグロい展開になってしまうかもと思ったけれど、とてもきれいな終わり方だったので安心だった。ジョジョの作者の作品らしく独特のポーズや擬音、かっこいい技名(バオー・ブレイク・ダーク・サンダー・フェノメノンとか)など、なかなか楽しめるポイントがたくさんあった。2巻のバオーについての詳細な説明はよく考えてあるなぁと感心した。あとがきに、続編を書きたいみたいなことがあったので、是非続編を出して欲しい。
(ワタナベ)