お昼「本借りるどー」と勢い込んで図書館行ったら第三金曜日は休館とか立て札があってピクルのように涙が。しょうがないからその足で大学まで行きました。休みなのに。ちなみに返却ボックスに突っ込んだうちの一冊がこれ。
- 作者: アダムファウアー,Adam Fawer,矢口誠
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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さて。アクション小説というのは読みやすくてナンボである。スピード感のない、かったるいアクション小説なんてノンアクション小説だという話だ。反対にSFは説明台詞や専門用語やらで少々読みにくいイメージがあるだろう。で、そのふたつの組み合わさったこれがどうかというと、かなり「読ませる」。いささか強引に予知能力の原理を説明する場面は説明台詞・専門用語が飛び交うけれど、その場面でも「ないないそれはない」と思いつつページをめくってしまうほど。SF読んでて「エキゾチックな粒子」とか出てくると混乱するくらい文系なので、こういうのは非常にありがたい。
まーよく考えてみると微妙に突っ込みどころがあったりする。終盤、特定条件下で主人公の能力が使えなくなることが判明するところとか。それでも最後の展開はアクション小説として非常に正しいし、何より燃える。確率が分かる程度の能力はあくまでその程度の能力であり、実際に自分が行動を起こさないことには何も起きない。アクション小説だし主人公が行動してナンボだよね。
というわけで結構面白かった。文庫落ちするまで『宇宙消失』でも再読しておくかな。似てるし。
読み返すとすげー乱文。だが謝らない。(片桐)