- 作者: 小川一水
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民間企業が月面に基地を建設するというお話。SFにしては風変わりなテーマだなと思った。読む前は、主人公が建設会社の社員なんて地味だ、計画の発案者が主人公でいいじゃないかと思った。しかし、読んでいくと印象は変わった。職人たちってかっこいい。やつらの仕事に対する情熱がすごい。熱いなと思った。でも暑苦しいってほどではない。職人たちは時に冷静だった。月に建造物を造るのは簡単なことではなく、ロケットの建造費、積み荷の積載量、 安全性、スペースデブリなど問題はたくさんある。特にこの中でも一番厄介なのはコストだ。なぜなら月基地建築事業を行うのは民間企業だからだ。そんな問題を職人たちがどうやって解決していくかが見もの(読みもの?)だ。それと素晴らしかったのはリアルな描写。月に行ったことがあるんじゃないかと思わせるほどの作者の描写力には驚いた。
(ワタナベ)