名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

フリーランチの時代(小川一水)

MLが流れるまでは書かなくても良かろうとか考えていたらちゃっかり流れてきた…。
火曜担当のあずまです。

フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)

フリーランチの時代 (ハヤカワ文庫JA)

フロンテでのおすすめ本にもなっていた一冊。

「私は人類をたいらげたい」―火星やまと基地の隊員4名が体験した、あまりにもあっけないファーストコンタクトを描く表題作、太陽系開拓時代に孤独な宇宙船を駆るニートの日常「Slowlife in Starship」、いつのまにか不老不死を獲得してしまった人類の戸惑い「千歳の坂も」、そして傑作長篇『時砂の王』に秘められた熾烈な闘いを描くスピンオフまで、心優しき人間たちのさまざまな“幼年期の終り”を描く全5篇収録。
内容(「BOOK」データベースより)

個人的に良かったのは表題作と「Live me Me.」

「フリーランチの時代」
たまたま出くわした火星人に主人公は食べられてしまった!しかし、食べられると不老不死になれるっていう設定で主人公は「不老不死で便利!」とか思って仲間を増やしていく。そんなお話。
話のテンポの良さが気に入りました。
さくさくとみんなが食べられていくのが良い。爽快。
にしても主人公たちのノリが軽すぎる感じが…。そこが良いんですけど。

「Live me Me.」
瀕死状態の主人公が最先端技術によって蘇って、全身義体になるお話。
自分って何なのかっていうのを少し考えさせられる。
でも、そういった部分よりも主人公が点しか認識できなかったところから出来ることが多くなっていく過程のが読んでいて面白かったのでした。

(あずま)