名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

されど罪人は竜と踊る(浅井ラボ)

されど罪人は竜と踊る9 (ガガガ文庫)

されど罪人は竜と踊る9 (ガガガ文庫)

9巻が出たことに便乗してシリーズ全体の宣伝してみたり。ラノベにしては珍しく、少年少女が活躍しない異世界ファンタジー+異能バトル。

とんでも設定のわりに夢も希望も叩き潰される話が多い。設定にはこまかくリアルな似非科学の裏付けがついているので、SFといえなくもない。

暗黒ラノベの真祖にして終焉と評されていて、幼女とか萌キャラっぽいのがでてきたらほぼ間違いなく性格破綻したキ○○イだから注意。ていうかキ○○イまたは小物じゃない登場人物のが珍しいかも。

角○書店から一度出版されていたが、いろいろあって移籍して新装版として出している。角○のときは相当なストレスだったらしく、作者も言うとおりとくにアナピア編のぶっ飛び方は素晴らしい。

新装版では全体的に少しおとなしくなったが格段に読みやすくなっている。ちなみに、今回の9巻からが角○版にない完全書下ろしの長編になっている。

暴力表現、残酷表現、エログロすべてがなかなかにハードなので、気軽には薦められないが、興味のある人にはぜひ読んで欲しい。(つの)