名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

アップルシード(士郎正宗)

アップルシード (1) (Comic borne)

アップルシード (1) (Comic borne)

本来ならば最近読んだニューロマンサーをレビューすべきなのだがレビューする前に返却してしまったのでそれは次回にまわすことにする(内容を覚えてないのは言うまでもない)。

というわけで何を取り上げるかというと困ったときの士郎正宗ということで攻殻に引き続き第二弾としてアップルシードについて書こうと思う。

アップルシードは1〜4巻まで発売されており、(正確に言うとハイパーノートという5巻に相当するのも出ている)1巻の初版は1985年となんと生まれる前から連載している長編(ただの遅筆か?)SFコミックである。これを取り上げた理由としては4月からなんとプロダクション I.G×士郎正宗原作の『RD 潜脳調査室』というアニメが始まるというので1996年以来話が進んでいないアップルシードをほっといて何アニメ作ってんだよという怒りがこみ上げてきたからである(ずっと前に連載を打ち切ったという噂があるが断じて認めない)。

内容は核戦争やその後の非核戦争を繰り返した後の世界を舞台にバイオロイドというクローン人間?が人口の八割を占めるオリュンポスという国?に移民した(させられた?)デュナンとブリちゃんことブリアレオスがESWATという組織で活躍するという話であるがこれ以上詳しく知りたい人はデータブックがあるのでそちらを参照してください(なんと詳しい年表がついている)。

作品を概観するととサイボーグやランドメイト(強化外骨格)などの機械や宙に浮くダミュソスシステムなどSF的な要素がたくさん盛り込まれているが攻殻のようなサイバー要素はあまりなく、むしろ銃などの兵器が細かく設定されているためにかなりミリタリー色が強くなっている。

最近映画の第二弾が出たらしいが第一弾で見る気力を見事に失ったのであまりお勧めはできない。それを見るくらいなら原作を読んでくれ(かなり中途半端なところで終わってはいるが・・・)。レンタルビデオ屋でがんばって探せばアニメのビデオがあるのでそちらを見てもいいとは思う
(井出)