名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

ぶっとび!!CPU(新谷かおる)

ぶっとび!!CPU (1) (MF文庫)

ぶっとび!!CPU (1) (MF文庫)

そろそろ気分を変えて漫画でも。

裏路地の怪しげなおじさんから買ったパソコン、うちに帰って開けてみるとヒト型(♀)だった。という一見するとCLAMPの「ちょびっツ」のような話ですが、1993年初出なのでこちらのほうがはるかに先です。パソコンが一般家庭に普及するのはまだまだ先の話、作中に登場する秋葉原もまだ純粋に電気街で今のように腐っていなかった頃の話です。ちょびっツがSF的要素を控え目にしてあくまでも日常の延長線上のおはなしに徹しているのに対して、こちらは未来からやってくる刺客(ヒト型パソコン)や電脳世界での冒険など非日常的な要素が満載です。どちらが好みかは人によるけれど、僕はどっちも面白いと思いますよ。詳しい方しか理解できませんが、当時今よりもはるかに多様だった機種やOSについても多くが作中に反映されているのも魅力のひとつだそうです。あとちょびっツと違って18禁度数はかなり高目なのでご注意を。

(安保)