- 作者: 相原コージ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2005/02/28
- メディア: コミック
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さて。やるべきレポートが山積している時に限って書きたくなってしまう不思議。
さて。ネタバレありです。てゆーかネタバレしないと面白さが伝わらないので。
人類最強を決めるトーナメントで優勝した「地上最強の男」が、「ヒト」代表として「地上最強の生物決定トーナメント」に参加するという話です。主人公が弱冠18歳だったり、秘密の闘技場でのトーナメントを画策したのが大富豪(ヒトとチンパンジーのハーフ)だったりと、何かと某バキを連想させてくれますが、ここではそれは置いておきます。キャラ設定もバトル描写をギャラリーが解説していくというスタイルもこれと言って目新しいものはないと言うか、むしろベタ過ぎて困ると言うか、じゃあ何がいいのかと言いますと。
主人公はまずカバと戦います。で、あっさり負けて死にます。もう、これでもかというくらいに手も足も出ずに殺されます。カバに。その上「真の地上最強は我々野生動物が決める!!」なんてことを言われちゃうわけです。「主人公はオレだと思ってたのに、死ぬのはオレだったァーーー!」というまさに「ヌケサク状態」とでも呼ぶべき事態に陥るのです。作者が書きたかったことはたぶんこれなんだなと思わせるくらいに簡単に負けます。しかも次話から何事も無かったかのように2回戦が始まります。
もうこれ以降は完全に人間無視です。登場キャラもほとんど動物のみです。でもかえって主人公(?)が瞬殺されたおかげで、格闘マンガとして本当に先の読めない、どっちが勝ってもおかしくないという戦いが展開されていきます。しかも作者自身「面白いほうが正しい」と作中で語っている通り、それぞれの動物に関する様々な薀蓄をふんだんに使いながらの「荒唐無稽な」ガチバトルの連続です。だから、現実世界で戦わせてみるとどうなるかを目指しているわけではないんです。よってワニvsシマウマといった試合も普通に成立します。某バキでもやっぱり戦う前から勝敗が予想できてしまうことって結構あるわけですが(結果じゃなく過程を楽しむ面はあるわけですが)、このマンガはそれが最小限に抑えられています。もちろん弱肉強食の世界ですから、敗者はたいてい死にますし、勝者がそれを食うなんてこともたびたびあります。絵柄的にそれほどエグくないのが救いですが。動物マンガでありながら、動物の「かわいさ」に全く頼ってない点もポイント高しです。もひもひ、へけ、とかで虫酸が走るということはありません。
まぁとにかく、なかなかの面白さの割にはあまりに誰も知らないので紹介してみたくなったということです。ちなみにまだ連載中で単行本は5巻まで出ています。何気にWebコミックで見れちゃったりもします。
http://webaction.jp/webcomic/24.php
けど一冊900円は高いよねー。エロ本の値段だよねー。ストーリー的に出オチの感が否めないし、僕自身まだ全巻読んでないし、だいたいマンガなので、部費で買ってもらうのは忍びないなー。
でもトレカの中身すげー気になるなー、と小声で言ってみたり。
(三輪)