名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

20世紀の幽霊たち

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)

20世紀の幽霊たち (小学館文庫)

今度の読書会のお題。作者はスティーヴン・キングの次男。デビュー作となった短編集で、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞などを獲得。表紙を見て『羊たちの沈黙』を思い浮かべるのは自分だけじゃないはず。
レビューとレジュメを別々に書くのは内容がかぶるので、一緒くたにしてしまえ。
読書会で取り上げるのは、「ポップ・アート」と「蝗の歌をきくがよい」。どちらにするか、両方やるかは未定(たぶん)。

ポップ・アート

主人公の友達は、体が風船でできている風船人。体が風船で出来ていようと人間には違いない、というそこそこ重かったりする話。割れるとまずい!尖ったものをこっちに向けるな!
どんな体をしているかはあまり描写されていないので、それを読書会の論点にしてみたい。
みんなで風船人を描いてみよう!

蝗の歌をきくがよい

カフカの「変身」の毒虫を蝗に変えてみました、という結構出オチな話。「フランケ・ふらん」にも似たネタがあった。食事中に読んではいけない!節足動物の動きを活字で描写するとこうなる、といういい見本。気持ち悪い。
虫を食べることに恍惚感を覚える中二病なガキの、「目が覚めたら体が蝗になってる!、わーい」という話。I can fly!
読書会で話すことは、中二病患者のその後。…いいのかこれで。(武)