名大SF研記録ブログ

名古屋大学SF・ミステリ・幻想小説研究会

忌まわしい匣(牧野修)

忌まわしい匣 (集英社文庫)

忌まわしい匣 (集英社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
新妻恭子は妊娠5ケ月。夫を会社に送りだし、のんびり本を開く。永遠に続くはずの幸福にたゆたう時…。だが、部屋のなかに忽然と男が出現。恐怖に怯える恭子に向かい、悪意のこもった声で「おまえは聞く女だ」と告げる。その男は、かつてテレビであった匣から、異世界に蠢く人たちの物語を次々と掴み出し―。邪悪の神髄を極める本格スプラッタ・ホラー。

短編13作を収録してある。
前半がグロ・ホラー、後半がSFと言った感じにそろえてある。
なので私は前半の作品たちのが好き。
後半があんまりグロくなかったり前半でもそこまでな感があって、「スプラッタ・ホラー」ってほどではないと思った。
「翁戦記」なんかは他と全然雰囲気が違って、「あれ?」と言った感じである。面白いのだけれども。
最初の3作はなんとなく「母親」がテーマになっていると感じられたりした。
全体的には面白くて良かった。

(あずま)